──あたし、ずっとすきだったの

  ずっと貴方だけを見てきたの──
































幼馴染



































 あたしのすきなひとは


「あ──、サスケくーんvV」


 あのうちは一族で、


「こんなとこで会うなんて偶──然っvV」


 頭脳明晰、容姿端麗の才色兼備で


「よかったらー、これからお茶でもしないっ?」


 アカデミーでもすっごく人気のある人なの
































「・・・断る。」


 まあ、こんなのは日常茶飯事で


「・・・あ、そう・・」










・・そして厄介な問題点がひとつ・・




「あ──、サスケく──んっvV」



「・・げ、サクラっ!!」



「サスケくんっそんなとこで何してるの──っ?
 ・・って、いのっ!!!?   」



「アンタ、サスケくんと何やってんのよ──!!?」



「・・別に──??ただ一緒に話してただけよ──♪
 ねぇ──、サスケく──ん♪♪」



「・・ちょ、離せっ・・」



「ちょっと、いのっ!!サスケくんから離れなさいよ──!!」



「サスケくんはあたしのものなんだからvV べ──ぇ」





「・・・おい・・、お前ら・・」







「「なあにっ、サスケくんっvV」」 
































「・・お前ら、うざい。」






























「「(ガ────ン。)」」













---------




「・・全く、アンタのせいでサスケくんに
 あんな事言われちゃったじゃな──い」



「・・アンタがしつこくしてたからでしょ?いの。」



「なんですって──!!」



「・・まあ、アンタは一生片思いでもしてれば─?」


「フン、それはサクラ、あんただって一緒でしょ──?」



「・・そういえば、アンタにはまだだったわね、」



「・・何のはなしよ──?」




「・・悪いけど、私たち付き合うことになったのよ」



「・・・・えっ 」




「今までは言いづらかったから言ってなかったけど、
 そーゆうことだから。」








──ごめんね、いの。






























──うそでしょ、そんなのって





──あたしが、サクラに負けたって訳・・?




 心に重い鉛が落ちてきてるみたいに苦しい

 目が熱い、視界がぼやける

 だめ 泣いちゃ、だめ

 こんな姿 見られたくない

 でも 拭っても、拭っても止まらないの

 













「・・いの・・?」


「・・シ カマル・・」













「・・なっ、どーしたんだよ いのっ」



 ぎゅっとコイツにしがみつく

 それは涙をかくすため

 だって、どうしても他の奴らに見られたくないの

 こんな弱いあたし、知られたくないの



「・・泣いて、んのか?」



「お──い!!シカマル──っ!!」



「・・ナルト 」


「・・ん?やいやいお前ら──!!
 こんな所で何やってんだってばよ─!」



「・・・・。」



「・・シカマル?」




「・・悪りいな、ナルト。用があんなら今度にしてくれ。
 めんどくせーけどいの調子悪いみてーだから
 送ってかなきゃなんねんだ。」


「・・大丈夫かあ?いのが調子悪いなんて
 何か珍しいってばよ。」


「・・んまあ、そういう訳だ。
 じゃあな ナルト。」


「おぅっ!!おだいじになー!」













──バシュンッ










「・・気が利くじゃない、アンタにしては。」


「・・理由は知らねえけど見られたく、なかったんだろ?」






「・・・・シカマル──」


「 なんだよ 」





「・・サクラの奴、サスケくんと付き合うことになったんだって。」



──のどまできてる想いで息が詰まる




「・・・へぇ─。」





「何であんな奴が、サスケくんと・・」






──だって、あたしも






「・・全く、つりあわないのよ・・」







──あたしだって・・、







「・・シカマル、あたし ね」































「・・サスケくんのこと、すきだったの」

















「・・・・。」














「すっごく、すごく すきだったのよ・・」










──ずっと心にあった想いがとめどなく、溢れだす










「・・しってるっつの」












「・・ほんとに、すきだったのよ」 












 「・・・・。」













──ポンっ





「・・っ、シカマ ル」







「・・めんどくせーけど、元気 だせよ。
 お前がそんなんだと何か調子狂うんだよ、オレも」










──優しくあたしを撫でる、手

  その手がとてもとても暖かくて、

  そう言ってくれるキモチが嬉しくて












「・・なによ、励ましてくれてるって訳?」






「・・・めんどくせーけどな。」







「・・優しいじゃない」











──不思議とさっきまであんなに溢れ出してた想いも、

  止まらない涙も アンタのお陰で止まったみたい

































「・・シカマル、アンタってばいい奴よ
 やっぱアンタがあたしの幼馴染でよかったわ 」






「・・・そりゃ、どーも」







「・・いっとくけどあたしが泣いてただなんて
 他の奴らには言わないでよ───?」



「・・分かってるって。」





「そもそも、アンタの前だから、なんだからね───??」





「はいはい、つかそんな面倒くせーこと言うかよ」







──ほんとに、あんただけはすっごく頼りにしてんのよ

  










「・・ねぇ、シカマル──」




「・・なんだよ。」







「・・アンタ、少しはかっこいいとこあるじゃない」





「・・はあ?バカっ、そんなんじゃねーよっ!」





「なに、照れてんのー?それにこれは誉めてんのよー」



























──ありがとね シカマル。

































──ほんとに、アンタが幼馴染でよかった。

































END ・・幼馴染・・

なんかサスケ←いの←シカマル
みたいな雰囲気でシカいのじゃ
ありませんね(馬鹿。)
シカマルの不器用な優しさが
書きたかったのです(笑。)

  **涼宮 柚茄**